たったそれだけのこと

人から見れば、「たったそれだけのこと」

そう感じたとしても無理もないようなこと

だけど自分にとってはどうにもならない、

どうしてもできない、と感じること

 

言葉で説明しようとしても

同じ物事や出来事に対して感じるものが違うから

脳や身体の反応の仕方が違うから

なかなか伝わらなくて理解されなくて

自分がおかしいのかな

自分がダメなのかな

自分が弱いのがいけないのかな

ますます自信を失って 悲しくなって

無力感、 孤独感、 絶望感。

 

 「そんなおおげさな」

「気の持ちようだよ」

「それくらい頑張って乗り越えないと」

「こうしたらいいのに ああすればいいのに」

 

「たったそれだけのこと」ができない自分に

自分が一番つらく苦しい思いをして

自分が一番本当はこうでありたいのに!切望していて

自分が一番自分を責めているのにね

相手の方も親切心からなのだろうけれど

励ましの言葉がかえって追い打ちをかけてくる

 

そんな時ほど人に理解して欲しくて

一生懸命なんとか分かってもらおうとしては

平行線で落ち込むこともあるかもしれないけれど

まずは自分が、そう感じる自分を信じてあげて

理解し認めて優しくしてあげて

 

自分の心で身体で体験したことのない感覚は

なかなか察することさえ難しかったり

見当もつかずに悪気なく良かれと思って

噛み合わない言動を取ったりしがちなのは

自分もまた同じこと。

 

乗り越え強くなるための課題なこともあれば

全く同じことでも

諦め、受け入れ、自分のサイズを知り

別のやり方に気付くことが課題なことだってある

 

進むこと、広げること、克服すること、

できるようにすることばかりが

その人にとっての正解とは限らない

 

今の自分には手に負えない、器に入りきらないことに

急に無理に手を出し高すぎる理想を追っても

余計に事態をひどくし遠ざけてしまうことだってある

大きすぎるダメージや取り返しのつかないことだって

もちろん、自分から

それでもかまわないからチャレンジしてみたい!と

思うのならしてみたらよいことであって。

 

まずは自分に無理なくできることから

 

そうしているとそのうちに

前はできなかったことが自然にできる日が来ていたり

慣れて余裕が感じられるようになれば

自分から今のままでは物足りなく感じて

次に進みたくなったりもしますから

 

遠回りのようでいて最短距離だったと

後になって気付くこともあるでしょう。

 

 

 

あなたには

安心してゆっくり眠ってほしい

気持ち良く ラクに呼吸をしていてほしい

 

恐くてできないことがあってもいい

そんな細やかな、豊かな感受性を持つ

かけがえのないあなたが ますます大好きですよ。